マーケティング

【MLMは怖い?】日本人のMLMの抵抗感

こんにちは。とある中小企業の人事・総務担当 きむら です。

ドテラのことを人にお話ししていると、販売形態がMLM(ネットワークビジネス)だと知った途端に話をシャットダウンされてしまうことがあります。
もしくは、そこまでいかなくても「あ、結構です…」という雰囲気が漂ったり。
日本人は、なぜこんなにもMLMに抵抗感を示すのでしょうか。

MLMの歴史を紐解きながら、話を聞いても良いMLMとそうでないMLMを解説していきます。

目次(目的の見出しにジャンプできます)

MLMの歴史

世界で初めてMLMを展開したのは、アメリカ、カリフォルニア州を本拠地とする「ニュートリライト・プロダクツ」だと言われています。第二次世界大戦前の1939年頃のことです。
他にも「スワイプ」(現 ネイチャーケア)などがこの時期に誕生しており、1940年前後がMLMの黎明期と言えます。
MLMはその後も成長を続け、1960年頃にはアメリカ国内で事業者数約200社を数えるまでになりました。そしてこの頃、経済的に近いカナダやヨーロッパ諸国にも広がっていったようです。

市場が成長する中で悪質な会社も出現し、社会問題にもなりました。
連邦取引委員会事務局は1973年以降、悪質な商法を展開している会社を摘発し、実際にホリディマジック社などに業務停止命令が下されました。

当時は、ピラミッド商法とMLMの違いが法的にまだ明確に区別されていなかったため、違法性が高いピラミッド商法が法的規制を受ければ、MLMも「よく似た商法」と疑われていました。

しかしそのような中において、アムウェイコーポレーションなどには「ピラミッド・システムの持つ本質的な特徴を含んでおらず、したがってそれは本質的に偽りで人を騙すようなものではない」との審決が下りたのです。
販売員の過剰在庫を避けるため制度的な工夫、販売員の保護が一定以上保証されていたこと、倫理綱領・行動基準を設けていたことが、決め手になったと言われています。

悪質な企業のせいでアメリカ市場でも「胡散臭いビジネス」と思われていたMLMですが、この審決により有益な販売システムとして公式に認められることになりました。


日本でMLM企業が設立されたのは1960年代といわれています。
アメリカ企業の日本進出が始まりでしたが、国内企業においても1966年にミキプルーンで有名な三基商事が設立されています。

MLMは「マルチ商法」の名で認知度が上がっていきました。
1971年設立のAPOジャパン、1972年設立のホリディ・マジック、そして1973年に邦人資本で設立されたジャッカーチェーンの3社で「三大マルチ」と呼ばれていました。

しかし、これらのマルチ商法企業は販売登録や上級販売員に昇格するために高額な「登録料」が必要だったこと、商品の販売をしなくても、販売員をリクルートするだけで「スポンサー料」が得られる仕組みになっていたことにより、商品の販売手段というより、人を勧誘することに主眼を置いたマネーゲーム的要素が強かったため社会問題となりました。
これらは、後に団塊の世代と呼ばれる多くの若者を中心に爆発的に広がっていき、73年から74年にかけてマルチ業者は300~500社、被害者は100万人ともいわれる状況となりました。

そして同時期に、ネズミ講の『天下一家の会』による被害者も続出しました。
これにより『ネズミ講』と『マルチ商法』は同じようなものとして認識され、MLMに対するマイナス・イメージが定着してしまったのです。

『ネズミ講』と『マルチ商法』の違いはこちらから

その後もMLMのブームは何度かありましたが、アムウェイやニュースキンなど順調に売り上げを伸ばす企業がある一方で、70年代に消滅したマルチ商法が再興され、再び社会問題化しました。
取締強化のため法改正が行われ、それに基づいて摘発されるニュースが流れると、再び『マルチ商法=悪』という図式を世間に思い起こさせることになったのです。

2001年に改正された「特定商取引に関する法律」では、悪徳マルチ商法と正当なMLMの差が明確となりましたが、それでも法律の隙間を突くような悪徳マルチ商法が生まれています。
特に若者がターゲットになりやすく、現在では中学生くらいから注意喚起のための授業が行われているようです。

良いMLMと悪いMLM

先に触れたように、MLMが市民権を得ているアメリカでも、当初は「胡散臭いビジネス」と思われていました。
それが現在払拭されているのは、法律がしっかりしているからではないかと思います。

日本でも法改正が重ねられ、健全なMLMと違法な悪徳マルチ商法の境界線は整備されてきたものと思いますが、それでもグレーゾーンの会社は存在します。
被害者が出てはじめて「黒」となるものがある以上、騙されまいと疑ってかかるのは正常な防衛本能と言えるでしょう。

私がMLMを調べていく中で、印象に残った言葉があります。

信じるな。疑うな。確かめろ。

「ラクして儲かる仕事がある」「あなたにだけの特別な話がある」…そんな甘い言葉をたやすく信じてはいけません。
何かをして報酬を得ようとすることは、それ相応の努力や苦労を伴います。
MLMを仕事にする人も、はじめは相手の信頼を得るために多くの困難を経験したはずです。

そして反対に、「自分はカモにされているんじゃないか」「MLMは危ないものだ」と思い込んで、相手の話をシャットダウンするのもどうかと思います。
疑いや決めつけで心を閉ざしてしまうと、それ以上新しい知識も経験も得られません。

それが良いかどうかは、自分で確かめて自分で決めるのです。

  • なぜこの会社は販売手法にMLMを選んだのか
  • 会員数はどれくらいいて、売り上げ規模はどのくらいなのか
  • なぜこの報酬プランになっているのか
  • 登録料はいくらか(商品に見合わないくらいの高額でないか)
  • 商品の価格と品質は見合っているか
  • 紹介者は、なぜ自分に勧めてきたのか
  • 紹介者自身は、会員になったことに満足しているのか
  • 自分自身はその商品に興味があるのか
  • 自分自身が紹介者側になったとき、人に自信を持って勧められるか

それらを聞いて、調べて、嫌だと思えば関わらなければ良いし、興味があれば始めてみれば良いのです。

ドテラのMLM

上記の質問リストを友人から聞かれたとしたら、私はすべて答えることができます。
興味のある方は下記記事をご覧ください。

まとめ

MLMの話をすると、自分が購入することで紹介者に報酬が入るのが嫌だという人がいます。
でも、デパートの化粧品フロアで化粧品を購入すれば、オススメしてくれた美容部員さんのお給料になります。
行きつけの居酒屋で今日のオススメを注文すれば、それもやはり店員の収入になります。

紹介者の方が報酬が高いのが嫌だという人がいます。
でも、一般的な企業なら、先に入社した先輩の方がお給料が高いのは普通です。
そして出世をしていけば先輩を追い抜く可能性があるのと同じように、健全なMLMなら紹介者の報酬を抜くことも可能です。

日本人のMLMへの抵抗感は、過去に多くの人が騙された出来事があったことに由来しますが、それは現代社会でも同じではありません。
MLMの歴史が浅かったころは判断材料も少なかったと思いますが、今の私たちは苦い経験をした先輩方の経験を知ることができます。

安易に「信じることなく」、可能性を「疑うことなく」、自分自身で「確かめて」行動することが、現代の私たちにはできると思います。


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